gawk 3.1.6 リリース通知翻訳

ざっとリリース通知を翻訳しました。原文はPatch #6 to Gawk 3.1 now availableです。同時に本コミュニティの ML にもgawk 3.1.6 リリース|freeml byGMOとして配布しました。
少し気になるのがドキュメントの配布です。元々 gawk.texi として配布されているので、dvi や ps にする必要性は少ないのですが、やはり欲しいという人がいるのでしょうか?

皆さん、こんにちは。

GNU Awk (gawk) 3.1 の 6 番目のパッチがリリースされました。gawk はプログラミ
ング言語 AWK の GNU プロジェクト版にあたるものです。

ftp://ftp.gnu.org/gnu/gawk からいかのファイルが入手可能です:

-rw-r--r-- 1 arnold wheel  711961 Oct 24 20:15 gawk-3.1.5-3.1.6.diff.gz
-rw-r--r-- 1 arnold wheel  611764 Oct 24 20:25 gawk-3.1.6-doc.tar.gz
-rw-r--r-- 1 arnold wheel 1171037 Oct 24 20:26 gawk-3.1.6-ps.tar.gz
-rw-r--r-- 1 arnold wheel 1861630 Oct 22 09:06 gawk-3.1.6.tar.bz2
-rw-r--r-- 1 arnold wheel 2488684 Oct 22 09:06 gawk-3.1.6.tar.gz

MD5SUM は以下のとおりです:
492c43f91e033d6c103fe66ff9a5e4f3  gawk-3.1.5-3.1.6.diff.gz
9c6cf198f0dab792bcdea3e4169af24b  gawk-3.1.6-doc.tar.gz
28df0d91b98dbada25f9da40b440dea1  gawk-3.1.6-ps.tar.gz
c9926c0bc8c177cb9579708ce67f0d75  gawk-3.1.6.tar.bz2
b237751aef53c9ead9644e376bc53386  gawk-3.1.6.tar.gz

これはバグ Fix 版のリリースであり、NEWS ファイルの中で関連する部分は以下に
も述べています。

.bz2 ファイルはダウンロードの時間節約のために全ての配布物で利用可能です。

-doc.tar.gz ファイルは TeX の dvi ファイルを含んでおり、-ps.tar.gz はマニュ
アルの PostScript 版、man page、そしてリファレンスカードを含んでいます。(こ
れは私がドキュメントを配布する最後になるでしょう。最初に配布した時と同じく
らい大きな衝撃というわけではありません。)

.diff ファイルは 'sh' で実行可能な shell スクリプトです。組み込んであるコン
テキストの diff を適用する前後で正しく設定されます。.diff ファイルを使って
アップグレードする時は、*.info ファイルの再構築のために Texinfo 4.8 の 
makeinfo が必要になることに注意してください。

バグレポートは address@hidden に送ってください。

では、楽しんでください。

Arnold Robbins
address@hidden
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3.1.5 から 3.1.6 への変更点
---------------------------

1. `gawk 'program' /non/existant/file' でコアダンプしなくなりました。

2. gawk が伝統的なピリオドの代わりに、実行されている実行環境のロケールの設
   定を使って入力データを解析するということに世界中の非常に多くの人が不満を
   持っていました。そこで、gawk はちゃんと標準準拠であったのですが、ユーザー
   の勝利 (Triumph For The Users) の証として、--posix オプションが指定され
   るか環境変数 POSIXLY_CORRECT がセットされた時だけ gawk は実行環境のロケー
   ルの小数点を使います。この変更で (小数点と実行環境のロケールが原因の) FAQ
   からこの項目がなくなることを切望します。

3. `gawk -v BINMODE=1 ...' が再び動作するようになりました。

4. `/dev/user' のような内部ファイル名が再び動作するようになりました。(これ
   らのファイル名は古いものであり、いずれはなくなるものであることに注意して
   ください。)

5. 実行環境が "C" ロケールではないロケールでのワイド文字列に関する問題
   が全てで処置されました。(少なくとも、私達はそうだと思っています。)

6. `ansi2knr' の使用はもはやサポートされません。ANSI C コンパイラーを使って
   ください。

7. Autoconf 2.61, Automake 1.10 と Gettext 0.16.1 にアップデートされました。

8. getopt* と regex* ファイルは現在の GLIBC CVS と同期されました。バージョ
   ンとマイナーな修正は ChangeLog を見てください。

9. --lint-old オプションのワーニングを加えました。

10. gawk は名前と IP アドレスを探すのに getaddrinfo(3) を用いるようになりま
    した。これにより IPv6 形式のアドレスを使えるようになり、最終的には 
    `/inet6/...' や `/inet4/...' をホスト名に加えるという道筋を作ることにな
    りました。

11. gawk は valgrind にも対応したと信じています。少なくともテストの実行はう
    まく行っています。

12. 整数フォーマットの中で非常に大きな数のフォーマットや表示に関する問題の
    扱いは対処されて修正されました。

13. gawk は "+inf", "-inf", "+nan" と "-nan" を対応する IEEE 浮動小数点値に
    変換するようになりました。これらの文字列 (大文字小文字区別なし) だけ機
    能します。--posix オプションと一緒に用いると、gawk はシステムの strtod
    を直接呼び出します。必要であれば、取得することも、使うことも可能です。

14. YYDEBUG の定義は -D コマンドラインオプションで可能になりました。

15. gawk は Tandem NSK/OSS システムでも動作するようになりました。

16. Lint メッセージの合理化: 遭遇するたびに毎回メッセージを出すのではなく、
    多くのメッセージが一度だけ表示されるようになりました。

17. strftime() 関数は省略可能な 3 つめの引数を受け付けるようになりました。
    それは、もしゼロでも null でない場合、時刻はその地域の時刻の代わりに協
    定世界時 (UTC) として書式設定がなされます。

18. 連接と `| getline' ("echo " "date" | getline stuff のようなもの) の優先
    順位が以前のものに戻り Unix の awk と合うようになりました。

19. gawk がコマンドラインのディレクトリをスキップする新しい configure時のフ
    ラグ --disable-directories-fatal オプションが加わりました。Unix の awk
    がそうであるので、この挙動は --traditional オプションとして使われます。

20. 新しいオプション、--use-lc-numeric、によって --posix によって強要された
    厳格な制限の隙間を使うことなくロケールの小数点を強制的に使えます。これ
    により #2 項での立場は幾分和らげられます。

21. 関連する全てを GPL 3 にアップデートしました。

22. 配列の伸張が高速になり、領域も必要としません。

23. 多くのテストを行いました。

24. 新しい翻訳をひとつ追加しました。

25. 多くのバグが修正されましたが、詳細は ChangeLog を見てください。
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Aharon (Arnold) Robbins                                 arnold AT skeeve DOT com
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